30歳を超えたらそろそろ死に支度 その1 〜人が死んだ時の手続き〜

派遣・非正規は30歳を過ぎたら死に支度を始めよう。

30歳……まだまだ若いって?いいえ。年をとってからでは手遅れなのです。
ご意見紹介にあるように、自殺は歓迎、但し迷惑は絶対に許されない。これが今の日本の民意であり、サイレント・マジョリティです。毎日77人自殺してますが、ここ10年で自殺で悲しんだことはないでしょう。迷惑だと憤慨した人は沢山いますが。

今の日本で人が死んだらどれだけお金がかかるかご存知ですか?
答えは、完全に支度が出来た際の理想的な最低額で、約15万円です。
およそあなたの2ヶ月分の手取りです。

人が死んだら生ゴミになります。しかし、これはとても厄介な生ゴミなのです。ただの生ゴミではないのです。

死体は、最終的には国や市町村の最終処分場に埋め立てることになりますが、その処分までの手続きが煩雑です。

では、死んだ後どうするかさらっと頭に入れておきましょう。特別な用語については、(カッコ)書きで注釈しています。

  1. まず、死にます。(死なないと何も始まりません)
  2. 医師免許を持つ先生に、「死体検案書」という書類を発行してもらいます。これは一般的に言われる「死亡診断書」と同じです。どちらかは医師が決めますが、どちらでも同じ効力です。以後、死体検案書と書きます。即死に失敗して治療が行われ結局自殺には成功した場合、死亡診断書になるようですが、実務的なことはわかりません。
  3. コンビニなどで 「死体検案書【したいけんあんしょ】」を何枚かコピーします。これを忘れると後々の手続きで煩雑になります。
  4. 市役所へ行きます、先程得た死亡診断書と共に「死亡届」を書き、提出し、「火葬許可書【かそうきょかしょ】」を発行して頂きます。死体検案書の原本は没収されます。
  5. 次に、死体を焼却するため、「棺桶【かんおけ】」と呼ばれる死体入れの箱に入れ、「斎場【さいじょう】」と呼ばれる死体専用焼却場に搬送します。「斎場」に搬入するために、先ほど入手した火葬許可証か死亡届が必要です。
  6. 死体運搬許可を得ている業者に、斎場へ運んで貰います。
  7. 死体は生ゴミの中でも腐敗しやすく異臭の元となりますので、冬の寒い時期以外は斎場の冷蔵庫に保管します。法律により、死体検案書にかかれた死亡時刻より24時間は焼却できません。
  8. 斎場で、およそ2時間程度焼却して貰います。残りカスは骨と灰です。その他、富裕層であれば、体内埋め込みの補助器具、金歯なども残ります。
  9. ここで、遺骨を骨壷に入れるか聞かれます。必要ないといえば、骨は全部市が委託した寺社のゴミ捨て場に捨てられます。墓に入れる場合は骨壷に入れます。

ざっとこれだけです。当たり前ですが、自分は死んでいるので、全て他人が決めることです。

先生による死体検案書(紙一枚で料金万単位)、死体運搬(葬儀業者の実費奉仕程度)、及び、主に公的施設である斎場の利用料(公的施設なので実費ほどはかからない)、及び最終処分場(場所によっては市がまとめて捨てさせてくれる)です。これで10万円ほどです。

何だ、簡単じゃないか、と、思った方。これは特に理想的な状態で、この状態で死を迎えるのは途方も無く難しいです。というか、無理です。簡単に紹介すると、先生に死体検案書を書いて頂く際、先生のおられる所まで死体を運ぶか、先生に死体まで来て頂かなければなりません。この費用はここに入っておりません。

温度の高い地域、夏の暑い時期ですと、死体ゴミの腐敗を防ぐため、斎場の冷蔵庫へ送るまでのドライアイスが高額になります。

死体ゴミの処分だけでこれだけかかります。完璧に支度してこれです。まず15万円の現金を貯めなければなりません
これだけでも半年はかかるでしょう。それと並行して、様々な支度をしなければなりません。千里の道も1歩から。まだまだ、ではなく、出来るところから始めましょう。

ちなみに・・・無縁仏や死亡後すぐ身内と連絡が取れない場合はどうなるの?実は分からないですけど、以下のような手続きになると思われます。

無縁仏や、関係者と連絡のとれない死体については、死体発見地の役所が適当に処理してくれます。貧民街(東京の山谷や大阪の釜ヶ崎など)や、自殺の名所(富士の樹海、東尋坊)などはそのような死体が頻繁に上がってくるので、慣れたものでしょう。公告の手続きなど、ここの手続きとは若干違いますが、無縁死の多い昨今、どこの市役所も担当者にとってもいつもの業務の一つになります。気にすることはありません。費用は市役所から下請けの葬儀屋に支払われるでしょうから、気になる人は市役所に匿名の寄付でもしておけばいいでしょう。「子供達のために使って下さい by タイガーマスク」で、十分です。(但し最低10万円ぐらいは入れておきましょう。少額の寄付は手間ばかりかかって喜ばれません)

その2