腕つかみ「死なないで」…高校生、女性の自殺止める なぜ表彰?

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20120908-OYT8T00407.htm

腕つかみ「死なないで」…高校生、女性の自殺止める

 千葉県警市原署は6日、自殺しようとしていた女性を思いとどまらせたとして、市原市の男子高校生2人に感謝状を贈った。

 2人は、千葉明徳高校1年の斎藤亮輔さん(15)と千葉学芸高校1年の糸谷涼さん(16)。
中学時代からの友人の2人は8月10日夕、JR五井駅と商業ビルとの連絡通路(高さ約5メートル)から飛び降りようとしている女性(37)を発見。
柵に足をかけて飛び降りる寸前だった女性の腕をつかんで止めた。
その後も振り払おうとする女性に「死なないでください」などと説得し、思いとどまらせた。  司関忠秀署長は「見て見ぬふりをする人が多い中、よく助けてくれた」と2人の行動をたたえた。
斎藤さんは「振り返ると、自分でもよく行動できたなと思うが、必死だった」、
糸谷さんも「人のために貢献できて、一歩大人に近付けた気がする」と笑顔で話した。 (2012年9月8日 読売新聞)

 成功率の低い5メートル程度の飛び降りを留まらせたのは結果的には良いことだが、この高校生にそのような動機はあったのか?この2人の年齢を足してもまだ足りないような女性の自決を妨害したことを表彰する理由は無い。この2人は一瞬の出来事で名前を轟かせ、今後就職の際など賞罰の欄に「人命救助で千葉県警より表彰」とでも書けるのであろうが、この女性の残りの人生に対して何の責任もなければ、何ら手助けをするものでもないであろう。
 この短絡的な自殺妨害行為については、高校生だからある程度は仕方ないことであろうけれど、わざわざ表彰したり新聞に名前を晒す程のものであろうか。もし、成功率が低いから自殺を中断させた、ということが評価されたのであれば、表彰の価値もあろうが、そんな理由で表彰はされた訳ではないだろうし、その程度では表彰されないだろう。下にいる人の巻き添えを防いだ、などでなければ表彰の価値は無い。
 むしろこの表彰で自殺妨害行為は無条件に善行であるという印象を植えつける目的であれば、警察とマスコミの罪は重く、ご意見紹介の人は納得しないであろう。