40歳手前4000万円の貯金は、正社員には普通な額

4000万円の貯金。というと、ここを読む人には「何という大金」と、思われると思う。実際、私もそう思う。総資産4000万円ではなく、金融資産が4000万円なのだ。ここでいう金融資産とは、預貯金・(積立型保険・投資信託)・株式などなのであるが、自宅の土地建物、不動産や自家用車などは入らない。

だから、このタイトルは大袈裟を通り越して厳密には貯金ではないのだ。申し訳ない。即現金化出来る資産ということで貯金と書いてみた。興味があれば、以下を読んでみて欲しい。

私の知り合い、知り合いというには近すぎる、ぶっちゃけ近くに住んでいる親族なのであるが、アラフォー。共働き。夫婦なので折半すれば一人あたり2000万円計算になる。最後のバブル世代といったところであろうか。

遠回りが過ぎた。アラフォーで4000万円の貯金。さぞかし高収入世帯であろうと思う方が多いかも知れない。しかし、実は収入はそう高くない。夫婦あわせても年収1000万円に届かないのかなと想像できる程度である。上場企業や一般職のノンキャリアの地方公務員共働きと比べれば一段低い程度。上場企業でもなく、中小企業の正社員で、高度成長期であれば一般的なステータスだ。

しかし、彼らは結婚時から住む家を持っていた。正確には、持ち家の費用同然で親族から借家している。この様子だと、自然にいずれ自分達のものになるだろう、ローン無しのファミリー仕様のハウスを持っている状態でスタートあった。田舎の地方の百万都市へ電車か自家用車で通勤する程度の郊外であるが…。しかし、大企業社員や公務員であれば、社宅で家賃も極端に安く、収入も多いのでもっと条件が良いのは当たり前だ。

別にケチな訳でもなく、たまに海外旅行にも行き、高級車で無いながらも普通車を持っている、ごく普通の家庭である。私が羨望するようなファミリーレストランへも行く。(私はたまの外食でも奮発して吉野家)

大雑把に考えれば、初任給が300万円弱x2人、現在が500万円×2人。それが20年働けば総収入額は(平均400万×20年)8000万円x2人である。3割を税金などにとられたとしても、1億円以上残る。生活費遊興費等を差し引いても、4000万円程度の貯金があっても何ら不思議ではない。

このように考えると、貯金4000万円は、実は真面目にレールに乗って働いてきた者にとっては、一般常識的な額なのであるということである。家余りの現在、絆があればタダ借りできる家も多い。現金の使い方は持ち主の自由だが、都心の(東京は知らないが)新築マンションの中上層をキャッシュで購入できるような貯金を、何の変哲もない若い一般正社員が持っていても何ら不思議はない状態なのだ。

このような状態で格差社会が広がっている。私のような底辺では、宝くじで100万円当たったら、年収丸々、人生逆転と錯覚してしまうけれども、レールにちゃんと乗った同年代にとっては100万円程度大した額では無いとの認識だということだ。

ソーシャルゲームやキャバクラ、海外旅行などで毎月何十万も使う人がいてワイドショーで騒がれる。しかし、実態は十万程度の金、正規社員には月一度程度なら一晩で使っても大した額ではないという事実が垣間見えるということだ。

十万円といえば、私の手取りとそう変わらないけれども。彼らにとっては一時の娯楽なのです。それも、いわゆるエリートや特権階級ではなく、小・中学校時代一緒に遊んだごく普通の同年代の旧級友の金銭感覚として。

それでも、あなたは、彼らの為に必死でレジを打ちますか?